课文:
日本語の語彙
日本語の単語を、元の言葉は何かという点から分類すると、(和語)(漢語)(外来語)(混種語)の四つに分けることができる。
和語はもともと日本語にあった言葉で、漢語は中国語から取り入れられた言葉だ。
漢語は(音読み)する。
音読みとは、昔の中国語の発音に基づいた読み方だ。
外来語は主に十九世紀以降、西洋を中心とした外国から取り入れられた言葉で、普通片仮名で書く。
さらに、和語、漢語、外来語のうち、二つ以上を組み合わせてできた言葉を混種語と呼ぶ。
(消しコム)や(マラソン大会)(正月休み)などの言葉だ。
同じ漢字で表される言葉でも、漢語か和語かで意味が違うことがある。
例えば(生物)という言葉は、漢語として(せいぶつ)と読むと、動物や植物の総称となるが、
和語として(なまもの)と読むと、煮たり焼いたりしていない食べ物という意味になる。
だから(生物を食べる)という文を(せいぶつをたべる)と読むと、いみがよく分からなくなってしまう。
漢語、和語に外来語が加わると、さらに意味の違いが出てくる。
例えば、宿泊施設をいう場合、(旅館)というと、たいていの人は、畳の上に布団を敷いて寝るような部屋を想像する。
一方、(ホテル)というと、ベッドで寝る部屋を想像することが多い。